多雪地区現場1999

 23年前くらい 雪が多い地区の現場

雪が多い所だと 誰もが言うので地元の人に「どのくらい積もりますか」

と聞いた 

「昨年が胸まで」これを聞いて 俺は自分が両手で かき分けながら

ラッセルしている状況を思い浮かべた

雪山登山ではない 工事現場だ 年度末工期 しかも〇助金物件

〇計検査対象だ 外構工事は真冬期間

実際に 凄まじい雪との戦いとなった

12月ではない 11月 積雪 乗用車のドアを開けると 

ドアの開けた跡が雪についた

冬本番前にして ホワイトアウト 前後左右分からなくなる

この時の写真を役に立つと予想して 用意しておいた

年末 大工さんが 呑気に「工程は」とか言って来た

ここぞとばかりに 11月のホワイトアウトの写真を見せ

現場事務所から見える景色と ホワイトアウトの写真を並べた

旧正月 2月は 胸まで雪が来る どんなにユンボで雪かきしても

谷底の現場から15mくらい上の道路まで這い上がれない

実際 俺の乗用車が帰宅時 雪で這い上がれなくて

一人 ユンボでワーイヤーロープ牽引して上がった事も数回

それまでの俺が キャビン無しのユンボで除雪して来て

手指 足指が凍傷の様に黒く変色している様を

靴下を脱いで 目の前に上げてみせた

一日でも早く完了して この谷底から這い上がる事

これ一点 指示をした

翌日から大工さんのピッチが 上がった

谷底から上の道路に上がる 別途舗装道路も〇〇検査対象

外構工事 重機走行で傷める事は駄目だ

この上に這い上がる舗装道路施工した土木業者様の事務所に

アポを取って伺う 請けてくれた

更に遡ること16年前 この土木業者様の社屋建築担当したのは

俺だった