小3の引っ越し1963

 小3で 近くの町に引っ越しをする

引っ越した町で 自転車で車道に飛び出し 全治2か月くらい

退院して 登校した

60年近く前の田舎 この辺りは 幹線道路が2本だけ

1学年1学級 木造校舎 冬は石炭のダルマストーブ

チャイムでは無く 用務員のおじさんが ハンドベル

鳴らしながら 各教室の前を歩く

引っ越す前は 鉄筋コンクリート校舎 暖房はスチーム

授業の予鈴は まだチャイムではなくブザーだったが

 

同級生の言葉が まったく分からなかった事が有る

同級生が俺に話しかけてくれた

 「ワーは ワーの チィーに クウけんな」と聞こえた

語尾下がる 語尾上がる

失礼なので 聞き返す事はしなかった 

この言葉を 家に帰るまでの30分くらい 何度も何度も ずーと繰り返した

帰宅しても その言葉を繰り返し続けていた

合計100回どころか 多分1,000回以上

そして ついに同級生が 俺の家に遊びに来て

「おーい 来たぞ」と言った時 俺は 完全に 瞬時に

その言葉を理解した

「ワーは」 語尾下がる は 私は

「ワーの」 語尾上がる は 貴方の

「チィーに」 家に(うちに)

「クウけんな」 来る(行く)からな

「僕は 君の家に 行くからな」だった

これ以降 おれは同級生 男子一人一人に順番に

この言葉を かけ続けた 多分 同級生男子全員に

そして 同級生男子全員の家に 遊びに訪問した

55年経っても 同窓会に誘って 頂ける様になった

コロナ以降 同窓会は無い オンライン飲み会と言う柄でもない